当社工場では、塑性加工法のひとつである引き抜き(抽伸)加工にてアルミパイプを生産しております。
第1工程-口打ち
パイプの先端を潰して引き抜く時に掴む部分を作る「口打ち」の工程です。
径の太さや用途によりセイジングマシンやプレス機を使用しています。
第2工程-引き抜き(2)
金型をあててパイプを引き抜くことで、意図した形状にして引き抜く「引き抜き(抽伸)」の工程です。パイプの寸法精度や強度を向上させるのが目的です。
抽伸長は12mまで可能で、業界ではトップレベルを誇っております。
1000系~7000系合金、細径~太径管まで豊富なアルミ合金の抽伸の他、 特別にダイスの製作をして、多角形や溝入パイプなどの抽伸も可能です。
第3工程-引き抜き(2)
手動機は、経験豊富なオペレーターが担当します。
手動機ならではの特性を生かし、小ロット品、異形管、溝付き管、大径管などに使用しております。
要求品質により「1~3回抽伸」するもの、「1~4本複数引き」するものなど、さまざまな要求に対応できます。
第4工程-矯正
引き抜き後または熱処理後のパイプの曲がりを矯正する工程です。
当社では多ロール式の矯正機を採用。
矯正と熱処理の組み合わせ、矯正のみ実施、矯正レスなど、さまざまな提案及び要求に対応いたします。
第5工程-切断
パイプを所定の製品の長さに切断する工程です。
切断の長さは5mまで対応可能であり、長さのバラツキは0.3~1.0mm以下の精度で加工いたします。さらに切断精度が必要な場合は、あらかじめ若干長く切断し、切削機による端面加工を施すことが可能です。
第6工程-洗浄
各種加工油、キリコ等を洗浄液にて落とす工程です。
洗浄後の液切りも同時に行います。
洗浄液は、蒸留再生機により再生使用、ミストはセパレーターなどにより分離回収するなど、環境に配慮しております。
第7工程-熱処理
製品及び材料を熱により調質する工程です。
強度、成形性、硬度、及び応力除去など、目的の調質により、温度(100℃~450℃)及び時間を変更して対応しております。
第8工程-検査
パイプの傷・曲がりを全数測定することが主目的の工程です。
他の寸法項目(外径、長さなど)も全数測定できる検査機を多数所有しております。
また、PCを活用して曲がりの形状確認等も実施しております。
当社倉庫には、いくつかのサイズの材料(素管)を在庫として数多く揃えており、お客様の受注にスピーディーに対応できる体制を常に整えております。
アルミ素材を扱う上でもっとも注意すべきところは、測定基準を保つため、工場内を一定の温度・湿度に保てるよう、空調管理は特に気を遣い、人の目による材質の品質管理を徹底しています。
機器名称 | 台 数 |
---|---|
抽伸機 | 5台 |
矯正機 | 8台 |
電気炉 | 1台 |
切断機 | 8台 |
ストレッチャ | 1台 |
プレス機 | 1台 |
旋盤 | 1台 |
結束機 | 2台 |
研磨機 | 3台 |
セイジングマシン | 6台 |
釼研ぎ機 | 2台 |
硬度計 | 1台 |
内面測定機 | 1台 |
ブラシ面取り機 | 1台 |